性器クラミジアとは?男女による症状の違い

2019年12月16日
薬を飲む男性

性器クラミジアは日本で最も患者の報告数が多い性病ですが、症状についてはあまりよく知られていません。病原体は性器や泌尿器に感染して炎症を起こしますが、男性と女性は体の構造が違うので違う症状が出るという特徴があります。男女で自覚症状が違うので、感染症が発症していることに気づかずに病状が進行してしまうケースが少なくありません。罹っても自覚症状が出にくいですが、違和感を感じたり、分泌物で病気を見つけることは可能です。

男性が性器クラミジアに感染すると、1~3週間程度の潜伏期間を経た後に初期症状として尿道炎を起こします。尿道炎を発症しても強い痛みや痒みなどの自覚症状は出ませんが、排尿痛や違和感を感じます。治療せずに放置すると病原菌が睾丸に進み、前立腺の手前で炎症(精巣上体炎)を発症して強い圧痛や腫れなどの症状が出ます。病原菌が前立腺まで進行すると病気に気づきますが、男性不妊になる恐れがあります。

女性が性器クラミジアに感染した場合、1~3週間の潜伏期間の後に膣の奥の方にある子宮口で炎症(子宮頸管炎)が起こります。この部分は痛みを感じる神経がほとんどないので自覚症状は出ませんが、黄色のおりものが大量に出ます。治療せずに放置すると病原菌が子宮内部や卵管に移動して炎症が発症しますが、おりものの他に軽い腹痛や不正出血の症状が出ます。病原菌が子宮や卵管に進むと子宮内膜炎や卵管炎を起こしますが、放置すると不妊症になる恐れがあります。卵管炎を発症すると卵管が狭くなったり、塞がってしまい、二度と元に戻りません。

妊娠中の女性が性器クラミジアに感染すると、子宮内膜症を発症して流産や早産のリスクが高くなります。妊娠中に感染していることが発覚した場合は、早めに治療薬を服用して完治させることが大切です。産婦人科では妊婦にたいして性病検査が実施されますが、数人~10人に1人の割合でクラミジア感染が見つかります。

性器クラミジアの主な感染経路は性器性交やオーラルセックスで、コンドームを着用しないで性行為をすると高い確率で伝染します。病原菌は性器や咽頭部(のど)の粘膜に感染しているので、射精の有無に関係なく粘膜が接触するだけでうつってしまいます。射精の時だけコンドームを着用したとしても、その前に粘膜が接触をすると感染します。女性が咽頭クラミジアに感染している場合、男性がコンドームを着用しないでオーラルセックスをすると男性器の粘膜に感染する恐れがあります。避妊の必要がないという理由で、コンドームを着用しないでオーラルセックスをする人もいますが、性病に感染するリスクがあります。

性器クラミジアの感染経路は性行為や疑似性行為に限られていて、日常生活でうつることはありません。病原体は宿主(粘膜の細胞)でしか生きることができず、水中や空気中に出ると短時間で活性を失ってしまいます。日常生活においては、クラミジアの感染を過度に心配する必要はありません。